今回はワインセラーの購入にあたって、そのワインセラーが環境に配慮された製品かを考えて行きたいと思います。
持論ではありますが、ワインが好きならば自然環境は大切にする人間でありたいと思います。
それは、ワインこそ自然の恵みの賜物だと思うからです。
ワインはブドウから作られ土壌や気候が深く関係するものです。
すなわちテロワールですね^^
ワインはテロワールが全てといっても過言ではないかもしれません。
しかし、そのテロワールも環境が破壊されてしまうと出来のよいブドウ作りがむずかしくなり、最終的には美味しいワインづくりにも影響を及ぼします。
大袈裟かもしれませんが、されどワインが好きなら環境にまで配慮した紳士でありたい。
●冷媒と環境問題と時代の流れ
1995年前では多くのワインセラーは安価な冷媒としてCFC冷媒を採用してきました。
しかしCFC冷媒はフロンR-12が使用されているため、オゾン層を破壊してしまうことが問題視されていました。
そこで次にオゾン層を破壊しないワインセラーの冷媒としてHFC冷媒(R-134a)が代替えの冷媒と採用されました。HFC冷媒(R-134a)によりオゾン層の破壊を大幅に軽減できましたが、次に時代は地球温暖化を問題視します。
HFC冷媒(R-134a)は地球温暖化指数(GWP※1)が1430あるため、2002年から地球温暖化防止対策としてHFC冷媒(R-134a)の代替えの冷媒として地球温暖化係数がHFC冷媒(R-134a)の400分の1である「イソブタン冷媒(R-600a)」の開発に注視します。
イソブタン冷媒(R-600a)はオゾン層破壊係数(ODP※2)0、地球温暖化係数は3という環境に優れた冷媒です。イソブタン冷媒(R-600a)を使用したワインセラーが「ノンフロンワインセラー」ということなります。
業者・販売店さんのなかにはHFC冷媒(R-134a)を使用しているにも関わらず「ノンフロンワインセラー」といってしまっている所もありますので御購入の際はよく注意してください^^;
(GWP※1)OZONE DEPLETION POTENTIALSの略。R-11冷媒を1とした時の数値
(ODP※2)GLOBAL WARMING POTENTIALSの略。CO2を1とした時の数値
●ノンフロンワインセラー
ノンフロンワインセラーとは字の通りフロンを発生させてないワインセラーを指します。
それは冷媒、断熱発泡剤ともにフロンを使用しないワインセラーです。
ワインセラー背面のコンプレッサーや商品ページ・カタログにイソブタン(R-600a)の使用を示す表示がありHFC冷媒(R-134a)を使用したワインセラーと区別することが可能です。
また、万が一事故などで冷媒が漏れた場合にも、冷媒に引火しないようにスイッチや加温ヒーターなどに防爆構造が施されています。
【イソブタン冷媒(R-600a)を採用したノンフロンワインセラーはコチラ】
S-Class 2層式120-160本入りワインセラー【右開き】
●その他のノンフロンワインセラーの冷却方式
その他のノンフロンのワインセラーの冷却方式として2つの異なる種類の金属を接合し、その間に電流を流し熱の移動する現象を利用した「ペルチェ冷却方式」があります。
【ペルチェ冷却方式を採用したノンフロンワインセラーはコチラ】
CB-Class 2層式12本ワインセラー【右開き】
=====【今日のワンポイント】=====
1.冷媒はイソブタン(R-600a)かペルチェ冷却を選ぶ
2.中古・オークション、リサイクルショップ等で2002年前に製造された安価なワインセラーを絶対に購入しない。→中古のリスクについての過去記事
●最後に
前述でも触れましたが、ワインの未来は環境に大きく関係します。
私達の大好きなワインがいつまでもおいしく愛飲できるように。
ワインセラー導入の際は是非ノンフロンワインセラーを御検討頂ければ幸いです^^