ワイングラスの持ち方について

「ワイングラスをきれいにモテルようになりたい」という人も多いのではないでしょうか。

そんな人のために、正しいワイングラスの持ち方をお伝えします。

なお、ワイングラスのワインを入れる部分を、ここでは「ボウル」といいます。また、ワイングラスについている脚の部分を「ステム」とします。そして、ステムの下に広がりテーブルと接するところを「フットプレート(フット・プレートと記す場合もあります)」といいます。

これを踏まえたうえで、「正しい持ち方」を学んでいってください。

ワイングラスの基本の持ち方について

ワイングラスの基本の持ち方は、「ボウルに触らず、ステムを親指・人差し指・中指で持つ」というものです。このとき、フットプレートに近い方を持つと、ワイングラスのステムがすらりと長く見え、エレガントな印象になります。

ワインは温度でたやすく香りが変わってしまうため、ステムを持つことによってワインに熱を伝えないようにするというのがこの持ち方が採用されている理由です。

また、フットプレートを挟み込むようにして親指と人差し指・中指で持つというやり方もあります。

もうひとつ押さえておいて欲しいのが、「ボウルを持つ」というやり方です。これはボウルを親指と中指・人差し指あたりで持つものです。ただしこのやり方でも、ボウルの底部分には触れません。底部分を包み込むようにして持つのは、ブランデーなどを味わうときの持ち方です。

日本では、「ステムを持つ。ボウルは持たない」というやり方が推奨されていますし、それが正しいやり方だとされています。ただ、「ここまでワイングラスの持ち方に神経質になるのは日本だけだ」とも言われていますし、実際にボウルをつかんで飲む人もしばしば見られます。そのため、ステムを持って飲むやり方が唯一絶対の「正解」というわけではありません。

ただ、ソムリエのなかにも、「女性の場合、ステムを下の方で持った方がきれいに飲める」という意見を持つ人もいます。また、ほかの食べ物や文化がそうであるように、海外から伝わってきたものも輸入した国の文化によって新しいマナーが造られます。このため、日本でワインを楽しむのであれば、やはりこのようなワイングラスの持ち方にした方がスマートかもしれません。

ワイングラスにまつわるほかのマナーについて

ワイングラスの持ち方については、上でも挙げたように、「ステムを持つのが基本だが、ボウルを持つやり方もある」というように、かなり多様性があります。そのため、抑えておくべきことは、どちらかというと、「どのようなワイングラスの持ち方がNGとなるか」の方でしょう。

ワイングラスにまつわるバッドマナーについて見ていきます。

ワイングラスはテーブルに置いた状態でサーブしてもらう

日本酒やビールの場合、おちょこやグラスを持ち上げてお酒を受けることになります。しかしワインの場合は、ワイングラスをテーブルに置いた状態で給仕をしてもらうのが正解です。

これは、「ワインをこぼさないようにするため」「グラスに熱が伝わらないようにするため」とも言われています。

女性はワインを注がない?

しばしば話題に上るのが、「女性はワインを注がない」というものです。

西洋の文化では、ワインなどを注ぐのは男性の役目だとされているからです。

たしかにデートの場面などでは、こうした方がスマートかもしれません。

しかしこれは絶対的なものではありません。女性がホステス役を務めるパーティーでは女性が注ぐことになりますし、女性の方が男性よりワインに詳しい場合は女性がサーブすることもあります。そのため、この点に関してはそれほど神経質になる必要はないでしょう。

ただ、「同じ立場であるのに、男性が女性のお酌を待っている状態」というのは、あまり美しくはありません。

乾杯のときはワイングラスは当てない

リーデル社のワイングラスに代表されるように、高級なワイングラスであればあるほど、ワイングラスを構成しているガラスは薄いものです。そのため、乾杯のときにグラスをあてると、たやすくヒビがはいってしまいます。そのため乾杯のときは、胸のあたり~目線のあたり程度にまでグラスをあげ、相手とアイコンタクトをとるにとどめるのが正解です。

ただ、非常にカジュアルな場面などでは、あえてワイングラス同士を合わせて乾杯を行うこともあります。このあたりは臨機応変に判断するとよいでしょう。

ワイングラスの持ち方やNGマナーを知るということは、自分自身がその場面に居合わせたときに恥をかかないために必要なことです。また同行者に恥をかかせない気遣いでもあります。

「マナーができていればよい」「マナー違反はみっともない」ということは決してありませんが、快適で心地よい時間を過ごすためには、事前にワイングラスに関するマナーを知っておく必要があるといえるでしょう。

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