またまた聞き慣れない言葉をご紹介いたします。
かく言う私もこの世界に入る前には聞いたこともありませんでした^^;
ネゴシアン (negociant)
ネゴシエーター(negotiator=交渉人)という言葉が由来といわれています。
直訳すると「ワイン商」「卸業者」のこと。
自分ではワイン畑を所有せずに、直接農家からワインを仕入れて販売したり、農家から購入したワインのブレンドを行い自社オリジナルのワインを作り販売を行う業者のことを指します。
様々な国とも取引があり、あらゆるワインの取り扱いをしている会社が多いです。
最近は自社でもブドウ畑を所有する傾向にもあるようです。
前回ご紹介しました極甘口ワイン、クレスマン・ソーテルヌを造る「クレスマン」も長い歴史をもつネゴシアンの一つです。
他にも数多くありますネゴシアンの中から一部をご紹介しましょう。
世界の有名ネゴシアン
● ジョルジュ・デュブッフ社
ボージョレーワインの時期にコンビニエンスストアなどで聞いたことのある方もいらっしゃると思います。
● グランシェ・ド・フランス
設立は1979年と若いものの、フランスではかなりの大手。ワイン業界でのリーディングカンパニーとしての位置を築き上げました。
● ルイ・ジャド
859年に設立された老舗のネゴシアンの一つ。ブルゴーニュでも指折りの規模と高品質とを兼ね備えた会社といわれています。
● ジョセフ・ド・ルーアン
1880年にフランスのボーヌ地方で設立。ブルゴーニュ地区の名だたるブドウ畑との繋がりがあり、自社でもブルゴーニュに65haの畑をを所有しています。
ブルゴーニュ地方のワインはしばしば「ネゴシアンもの」と「ドメーヌもの」とに分けられることがあります。
かつてのブルゴーニュ好きには「ドメーヌもの」を好んで選ぶ方も多いそうですが、現在では仕入れたワインを自社独自の熟成を行い、より高い品質へと造りあげるネゴシアンも増えていますので、一概にはどちらがいいとは言いがたいのではないでしょうか。
「ネゴシアン」という言葉は日常会話で使われることはあまりないかもしれませんが、ワインショップで目にしたり耳にしたりするかもしれません。
大手のネゴシアンほど、輸送手段に独自のルートを開拓したり熟成などにおける費用を投資したりして素晴らしいワインを造っているので、安定した輸送条件(温度・湿度管理)や品質のモノが多いかもしれません。
お好みの国や地方に特化したネゴシアンを見つけることにより、安定したワイン選びの指標の一つになるかもしれませんね。
是非とも参考にしてみてください^^